人工内耳について



○ 人工内耳とは?
   内耳機能の障害で音が全く聞こえなくなった人に、聞こえを取り戻すための装置です。


○ どういう人に有効ですか?
  事故による外傷、髄膜炎、抗生物質などが原因で失聴された方で、
  次のような適応基準を満たしている人です。
  1.両耳とも100dB以上の難聴で、言語習得後(少なくとも2−3才以後)に難聴となった人。
  2.補聴器をつけても会話が出来ない人。
  3.慢性中耳炎などの炎症が少なくとも片方の耳に無いこと。
  4.重篤な合併症(糖尿病、高血圧、腫瘍、内分泌疾患など)がないこと。


○ 人工内耳を使用するとどういうことが期待できますか?
  リハビリテーション(音を聞き分ける訓練)で回りの人との会話が可能になり、
  家族や友人とのコミュニケーションがうまく行くようになります。
  人工内耳を入れた人の中には、電話での会話も可能になった人がいます。


○ 手術はどのようにするのですか?
  耳の後ろ(側頭部)に人工内耳のインプラントを埋め込む手術です。
  全身麻酔下の手術で、入院は約1ヶ月が必要です。



        
インプラント                インプラント
   コクレア社製(オーストラリア)  アドバンスド・バイオニクス社製(アメリカ)

○ 人工内耳を埋め込むとすぐに聞こえるようになるのですか?
  手術後約3週間くらいで音が聞こえます。
  しかし、人工内耳は補聴器ではありませんので、
  人の声などがそのまま以前聞こえていたように聞こえるものではありません。
  聴神経は数万本ありますが、これを刺激する人工内耳の電極は22個しかないので、
  人の話し声は人工の声(ロボット)の様な聞こえになります。
  それで、これになれるために聞き分けの訓練(リハビリテーション)が是非必要です。
  リハビリテーションは人工内耳のスピーチプロセッサーを調節しながら週1回で
  約3ヶ月行います。


○ 人工内耳の仕組み
  人工内耳の機器は体外部と体内部に分かれております。
  体外部には、耳掛けマイク、スピーチプロセッサ、送信コイルやケーブルなどがあり、
  体内部には、受信コイル、受信器、電極などがあります。
  音として感ずるまでの仕組みは、まず、耳掛けマイク@から入った音はスピーチ
  プロセッサAで分析され、どの電極Hを電気刺激するかを決め、
  その情報を送信コイルBに送ります。
   送信コイルの磁石Cは、側頭部に埋め込まれた受信器Dの磁石Eに張りつき、
  頭部の皮膚Fを介して無線で情報を送信器に送ります。
  蝸牛Gに挿入されている電極は、送られてきた情報により内耳を電気刺激します。
  これが脳に伝わり音として感じます。



○ 人工内耳のアクセサリー(聞こえが向上するキット)
    
 
 ESPritスピーチプロセッサ(コクレア社製)
  上記の機器を例にアクセサリーキットを紹介します。
   一部紹介
   ・TV/HiFi接続ケーブル

  
   
商用電源を使用するテレビやステレオセットのような機器とスピーチプロセッサを
   接続するためのケーブル。音量調整ダイアル・アイソレーショントランス付き。
   耳掛け型スピーチプロセッサで使用の場合にはオーディオ接続カバーと
   ケーブルアダプタが必要です。
   
   ・オーディオ接続ケーブル

  
   
ラジオやウォークマンなど電池で作動する機器とスピーチプロセッサを接続するための
   ケーブル。
   耳掛け型スピーチプロセッサで使用の場合にはオーディオ接続カバーと
   ケーブルアダプタが必要です。

   ・テレコイル

  
   
補聴システム(磁気誘導ループ)が設置されているところで使用します。
   テレコイルをスピーチプロセッサに接続して、補聴システム(磁気誘導ループ)
   に向けて垂れさげます。

  
参考: ・九州大学医学部耳鼻咽喉科の「人工内耳ホームページ」
         ・人工内耳友の会会報[ACITA]2002/08
         ・株式会社 日本コクレア 人工内耳の手術をお考えの皆様方へなど。


    戻る